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Tタッチワークショップってこんな感じ

Tタッチという言葉が初めての人もいると思うので簡単に説明すると、Tはこの動物へのボディ・ワークを体系化したリンダ・テリントン・ジョーンズさんのTで、タッチはもちろん触る事。 と言ってもマッサージとは違う、皮膚へのタッチで神経細胞に働きかけ、それが動物の健康状態の改善と気質の安定をもたらすというもの。 元々馬で始まったTタッチはその後動物一般に効果があるとわかり、現在日本でも実践している人が増えている。 

ワークショップはTタッチそのものに入る前に人の立ち方(姿勢)と腹式呼吸からだった。 この辺は気巧の経験があったので感覚として掴みやすいものだった。 実際のTタッチはここで文章にしてもとても伝えられないと思うので書かないが興味のある人は本も沢山出ているので参考にしてね。 
1日目は手で皮膚を触る方法で2日目は伸縮性のある布で刺激を与えるボディラップと道具を使ってゆっくり歩かせるグランド・ワークだった。 1日目、自分の犬を人の犬と思って判断をせずに(先入観を持たないで)観察するという時間があった。 身体をゆっくり触れてみると前足より後ろ足が右足の方が左足より冷たい事がわかった。 そして先生の説明によると犬にとって後ろ足は車のトレーラーのようなものだという。 だから刺激して身体全体を一つとして犬が感じられるようにしてバランス良く立ち、歩く事が気質の安定にも繋がるというのだ。 実際思い当たる事があったので(家では子犬の頃から前足担当、後ろ足担当とヒナタは別々みたいな動きをするねと話していた)とても納得した。 だからボディ・ラップで後ろ足を意識させるのは股関節形成不全のヒナタには役立つのではと思う。
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RICOH Caplio R6
ワークショップ会場でのボディ・ラップされたヒナタ。(注:傷病兵役のモデルさんではありません) ボディ・ラップはセミナー会場では少し嫌がったが家に帰ってきて試してみたらすんなりと受け入れて自然な動作でいられる。
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ほらね! あと吠える事が多いヒナタにはカーミング・バンドというゴムの輪で口を意識させる道具も有効だろうと言われた。 それがこれ。
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ジェントル・リードと似ているけどゴムなので口を開く事ができ、吠えようとした時に口を意識させるというのが目的。 ただ反応して吠える前に考える一瞬を持つ事なのだ。 これも言われて納得。 だってヒナタの電話やチャイムへの吠えは理由などよりもうすでに反応だと思うもの。(汗) カーミング・バンドを付けたら必ずおやつなどを食べさせて口が開く事を教え、長時間そのままにする必要もない。 これはゴム紐などで簡単に出来るので試してみても良いかもね。    
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ちょっとブルーだけど付けたままでもほらこの通り。 昨日からこの状態で携帯で家電に掛けて練習しているが1度目は吠えるものの2度目、3度目と明らかに落ち着くように思う。 少しは考えているのか? それともただの偶然か? とにかく続けてみよう。
そしてグランド・ワーク。 これはバランスリードを付けて姿勢が崩れたらリードを引いて胸に軽く合図を送って直ったらすぐまた緩める事で良い姿勢をとれるように促す。 ワークショップでは障害物や通路を作って歩かせ方を練習した。 ワークショップ中は撮る余裕がなかったので今日の散歩の時に撮った写真。
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RICOH Caplio R6
ハーネスと首輪の両方に1本のリードの両端のスナップが付けられているの。 手綱みたいにも見えるね。 首輪に長いリードを付けてそれを胸に廻して同じようにする事もできる。 ボディラップをしてバランスリードで歩いてもと言われたが今日は気になる後ろ足にスクランチ(パイル地のヘアゴム)を付けて散歩。
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リードの持ち方が変わると合図の送り方も何となく優しくなるような気がするし。 ワークショップ中、何度か歩かせていたら一瞬ヒナタがとても落ち着いたゆったりとした立ち姿をしたように見えた。 その時先生が「今よ! 見た?」と言ったのでそれが正しかったんだとわかったけど、そういう観察と感じる事が大事なのかも知れない。 タッチの仕方もいろいろあって一応形があるのだけど昨日今日とやってみて思ったのはとにかくやってみて反応を見てそれでやり方が合っているのかを確かめられる、そんな気がした。 嫌なら落ち着く訳ないしね。 

11月に盛岡で行われた犬の問題行動のカウンセリングの時も思った事だけど講師の犬に掛ける言葉や態度に私自身がハッとさせられる。 吠えたり嫌がったりした時に「It's OK. 他の犬と近過ぎたね。」とか問題行動の時も「犬らしくてなんてキュートなんだ。」とか。 ヒナタが吠えるとつい「いけないよ。」と言ってしまうけど他のコと近過ぎたり何か理由は必ずある。 そんな時「It's OK.」それから「落ち着こうね。」と言える余裕が自分に欲しい。 他の人の犬なら私だって吠えるコでも可愛いと思えるのにどうしてヒナタの吠えはこんなに気になるのだろう。 「吠えないで。」「興奮しないで。」というネガティブな希望ではダメなのだ。 肯定的な言葉であくまでも「促す」という考え方は今までの科学的、行動学的なアプローチとはちょっと違う点もあるのだけど、して欲しい行動を科学的に教えてTタッチでそのバランスをとると考えても良いのかも知れない。

犬の躾けから入ろうが最後は全て自分の気付きなんだと思う。 それも自分について結構深い所で突き付けられる事もある。 何であれ真剣に取り組めば得る事も大きいのだろう。 ある意味私にはヒナタとでなければわからない事だったのかも知れないね。 

おまけの画像で1日目にお隣だったコ−ギーのスティッチちゃんは1歳半の女のコ。 
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RICOH Caplio R6
よく出来たコ−ギーちゃんで羨ましい〜。(ほらこれだ!ってヒナタが言うよね:汗) そして先生からヒナタはheと呼ばれたけど(笑)ずっとsheと呼ばれたフラットの「ふうた」ちゃん。
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RICOH Caplio R6
風太なら君だろうけどどうなのかな? 男のコらしいけど随分優しい女のコみたいな顔だなぁと思って見ていたんだけど。 
参加者の中には病気のコや障害のあるコ、老齢のコもいて様々だった。 皆大切なパートナーなんだと思ったら今回のTタッチワークショップがどんな形でもよいから役に立って欲しいと願わずにはいられない。

取り留めのない長い文章にお付き合い下さってありがとう。(ふぅ〜、終わった〜。)
by smilingtail | 2008-01-10 23:55 | | Comments(12)
Commented by どりさま at 2008-01-11 01:29 x
新しい事にどんどんチャレンジされてますね~。私もぴ~すと一緒に暮らしていたらもっといろいろ挑戦するんだろうなぁ。
Commented by ピーチまま at 2008-01-11 10:19 x
私も以前ほかの先生のTタッチセミナーを受けたことがあったので、記事を楽しみにしてました(*^^*)
そうそうそう~って思い出すことばかり。あの時はダメだと思ったけど、今ならもう一度やってみようと思うことありためになりました。
”自分の気づき”(・-・)(。_。)ウンウン。気が付くと、こんな事。だけど、その”こんな事”に気が付くまでは、キョロキョロ必死に探しているのよね。(*^^*ゞ
ショコラも、外人の先生には男の子と見られましたよ。女の子顔だと思うのにな~
Commented by smilingtail at 2008-01-11 13:03
どりさまさん
これは犬次第ですよ〜。 熱心ねと言われたりしますが「困ったちゃん」なので仕方がないのです。(汗) でもこれも縁というものなので有難く楽しむ事に〜。(笑) 撮影の時のヒナタは文句なしですけど。
Commented by smilingtail at 2008-01-11 13:14
ピーチままさん
ままさんもTタッチの経験がおありでしたか〜。 面白いですよね〜。 本で読むのではピンとこない部分も実践しながらだとわかりやすかったです。 ま、入り口に立っただけなのでこれからですけどね。 
「ああ、この事か〜。」って自分で気付かないと本当にはわからないんですよね、何でも。 わかったつもりとストンと気付いた事には大きな差があります。 で、そのストンに至るまではそれこそ必死で。 だから本当に好きな事で頑張れるのは幸せですよね〜。
ショコラちゃんも男のコに? ヒナタはエネルギッシュなので仕方ないかなとも思うんですが。 Tタッチなのでブリブリの服を着せる訳にもいかなくて〜。(笑) 
Commented by さくらえびママ at 2008-01-11 21:53 x
いいなと思ったことをどんどんやってみて、自分達に合うものを取り入れていけばいいんですよね。
ほんとほんとストンにくるまでは必死でしたよ~笑
ヒナタちゃんのまくらかわいいな~~3枚目のお顔は波留とーさんに似ているわね~
Commented by smilingtail at 2008-01-11 23:08
さくらえびママさん
前から興味があったので参加出来て良かった〜。 犬無しでもと思っていたけど一緒でやっぱり良かったです。 そうそう、苦労して関係を作るのもまた得難い経験ですよね。
ウフフ、この枕はハート型で100均でバレンタイン用に買ったものよ〜。 カーミングバンドがちょっと見た目が可哀想なので使って撮ってみました。 3枚目は内蔵ストロボの直射なのでより無愛想な顔に見えるんだけど波留父さんに似てる?(笑) 波留父さんも若い頃はニコニコだったんだけどな。
Commented by arthur-cogi at 2008-01-12 14:36
わかりやすくまとめられてお疲れさまでした♪マンマさんが体験して実感されたことをゆっくり読める時間にと思いましてネ^^
ボディーラップって首元から後ろ足にかけて巻いていくんですね。首から体全体への動きを自分で意識することができるのかな。そして動きも落ち着いてくるのかな~。
たしかに!人でもそうですけれど腰や膝などに炎症をもっていたり、どこかしらに思い通りにならない動きがあると体のバランスも悪くなり、それが連鎖するように心の状態までもが萎えてきてネガティブな方向にも行きかねないですよね。
バランスを整えるのも様々なことをしっかりと意識することから始まるような気がしますね~。まず人(飼い主)からなんでしょうね。そしてそれがパートナーへと♪ 
続きます^^
Commented by arthur-cogi at 2008-01-12 14:46
我が子の身体の調子や行動の観察も毎日見ていてこそ出来ることなんですよね。部屋の中にいて、あたりまえのように見過ごしてきたこと、アーサーの場合ピンポ~ンや電話には吠えない、人が来て吠えないことに良いコ♪ということを忘れてました。ランでボクと遊ぼうよ~の要求ワンワンに「アーサー!」「コーラ!ワンワンダメ!」だけではイケナイんでしょうね。何が良いことでどこが良くないことをちゃんと教えないと・・なのかな~とちょっと初心に帰った気がしました。
カーミング・バンド、ドッグランでアーサーはどうかな?キャンキャンワンワンしているワンがいると仲裁の特攻隊長して「やめろー嫌がってるだろ~ワンワン!」て体を張って仲裁するときもあるし。我儘で遊ぼうもあるし。
そんな時のアーサーの気持ちもわかる気もするんですが、理由を理解して促す方向に・・・かぁ~♪
私もアーサーと一緒にお勉強ですネ^^
ヒナちゃん、またheなのね♪^^ スティッチちゃん、ノリコットさん系のお顔に似てるぅ~~♪
Commented by マーベルのママ at 2008-01-12 18:17 x
う~~ん
お勉強になりました・・ありがとう!!
Commented by smilingtail at 2008-01-12 20:58
ア−君のママさん
どうやって伝えようかと四苦八苦。 何とか伝わるでしょうか? ボディラップは上半身だけのハーフと後足までのフルとがあってヒナタの場合はフルが良いようです。 不思議だけどほとんど前足で動いていて後ろ足は後から付いていくだけみたいなものなんですって! だから後ろ足を意識させる事で身体を一つとして感じてそれが落ち着かせる事にもなるそうです。 バランスは身体、精神、感情ともう一つ言えば飼い主とのバランスも。 思った以上に犬は飼い主の状況に敏感ですよね。 ア−君が固まったりした時フゥ〜ととにかく息を吐いてみて下さい。 本当は腹式呼吸を覚えると良いのですが焦る時ほどフゥ〜が大事みたいです。 玄関から出る前はどうしても楽しくてバタバタするヒナタなのでいつもは「良いコは?」と言って伏せをさせてそれからドアを開けるのですが、今日は私がリラックスして立って整えるつもりでフゥ〜と息を吐いたらそれだけで伏せをしてそのまま一度でドアが開けられました。 ちょっとびっくり!
Commented by smilingtail at 2008-01-12 21:12
で、吠えは例えば他のコが近かったり遊びたかったりというような反応の場合はやっぱり「It' OK.」で「落ち着こうね。」でお腹のリフトや胸のリフトやTタッチで和らげてあげて良いと思うんですよ。 ヒナタのようにチャイムや電話にしゃにむに吠えるという出来上がってしまった反応の場合はカーミングバンドで口を意識させるという事が有効のようです。 口のTタッチも良いみたいで口の周りや歯茎をTタッチしてあげるとこれも効くようです。 吠えないというのではないですがある程度他のコが吠えたりしてもその刺激に耐えられるし早く落ち着くという様子が今日の躾教室でも見えて嬉しかったですね。 何よりお仕事を自分で探し出す忙しいコがとっても普通にしていられる時間が短くても見られてそれは大袈裟かも知れませんが私には感動でした。 でも一番に変わったのはきっと私の対応ですね。 「It's OK.」がとにかく最初にあるというのが大きいです。 やってきて良かった〜と思いましたよ。 余談ですがカーミングバンドをすると「カ〜オ」の動作を多分しますよ。(笑) そうそう、ご一緒したお友達がスティッチちゃんをア−君と似ているって言ってましたよ! もしやノリコットさんかもね? 
Commented by smilingtail at 2008-01-12 21:55
マーベルのママさん
参考になったでしょうか? Tタッチ、是非機会があったらママさんもどうぞ経験してみて下さい! 私にはトレーニングの一方法と言うより感じ方のターニングポイントだったかも知れません。 もしかしてヒナタが喜んでいるかもです。(笑)
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